1)福島原発事故を人災とする告訴
検察は、事故原因を津波と特定しておきながら、
東電が2008年に試算した15.7mという津波想定は、
『専門家の中で制度が高いと認識されていない』と
断定し、不起訴。
しかし、
① 隣の東北電力女川原発は、869年の貞観津波を
ふまえ、15mの高台に建てられたため、東日本
大震災では大事に至らなかった。
② 2009年の国の会合で、福島第一原発について、
産業技術総研の岡村氏が貞観津波を考慮するよう
求めたが、東電は拒否。
という事実があることから、検察の捜査には、
真相隠蔽の筋書き先行があることは明白。
2)安倍総理のIOCでの『コントロール発言』
東電は、9日の会見で、「一日も早く安定させたい」と
述べ、「コントロールされている」という首相の見解を
即座に否定。
3)『東京五輪』 海外メディア、日本の危機警鐘
① 英国 インディペンデント紙
原発事故の危機は続いており東京は五輪開催地にふさわしく
ないと考える人が多い。
② 英国 BBC放送
10万人以上の人々が、2年半前に起きた原発事故で家に
帰れずにいる。福島の人々は残りの日本人から忘れ去られ
政府は原発再稼動ばかり気にしている。
かろうじて復興が始まったばかりの被災地にとり、
東京に多大な金が注ぎ込まれることは、良いニュースでは
ない。
③ 米国 ニューヨークタイムズ紙
日本の指導者らは、放射能問題の深刻さを否定しているか、
わい曲していると批判する声もある。
④ 中国 国営中央テレビ
人々の懸念は完全には打ち消せていない。
⑤ 韓国 ハンギョレ紙
安倍総理の現実認識は、汚染水問題に対する日本国民の
目線とかけ離れている。
⑥ ドイツ在住ジャーナリスト熊谷氏
ドイツでは福島の事故以来、汚染水漏れに最大の関心が
集まっている。環境問題を重視する国でもあり、首相が
断言したことで、今まで以上に、日本の対応を注視する。
⑦ ドイツ シュピーゲル誌
福島の汚染水問題が五輪招致で失格の原因になるとみられて
いたので、東京開催の決定には驚いている。
こうしてみると、国内は、五輪東京決定に浮かれたドンちゃん騒ぎの中で、
人知れず、麻生流に、『原発安全神話』が復活しつつあるが、
海外は、この日本の問題点を、冷静に把握し、警鐘を鳴らしている。
日本人は、いったい、いつごろ目覚めるのか心配だが、
東京五輪は、結局のところ、
① 放射能汚染問題は、何ら解決されずに、解決不能な形で顕在化し、
② 全世界アスリートの参加拒否申し出で
から、中止に追い込まれる公算が大きいのではないかと予測できる。