ドイツ公共放送の東アジア総局長ヨハネス・ハーノ記者による福島原発事故の
真相ドキュメント。
福島原発事故から、1年。また、日本人の悪い癖が始まる。
悪いことは、忘れ去ろうとする。
是非、じっくりご覧ください。これは『ニホンのうそ』告発である。
次々と明るみに出される悪質きわまる所業を見ていると、
東電も日本政府も北朝鮮以下だ。また、こういった真実の報道をしてこなかった
日本メディアも同罪。
ドイツZDF フクシマのうそ Part1
Part1 は、事故後の福島原発にドイツ人記者が潜入するところから始まる。
原発関係エンジニアリング会社社長のナカ氏の『原子力村』の実態が明かされる。
菅直人前首相の証言もあるが、いままでの日本メディアの報道とはまったく違う。
福島県知事も苦労した。河野太郎氏も激白する。
『日本のジャーナリストは政府の代弁者であってはならない。
何が真実で、何が真実でないかを人々に知らせる国民の代弁者に
なるべきだ。これは、ドイツでも同じだ。いや全世界のメディアに言えることだ。』
記者は、日本の現実を見抜いた。
さらに、米国サンフランシスコに飛び、長年福島原子炉のメンテナンスの携わった
エンジニアの証言も得た。深刻な事故や設備の亀裂など発見しても、
東電の指導はすべて『黙れ!』のヒトコトだった。『何も話すな、黙ってろ』だった。
ドイツZDF フクシマのうそ Part2
ナカ氏の最大の不安は、近い将来、廃墟の原発で働いてくれる専門家がいなくなって
しまうことだ。専門家がいなくなっては、事故の収束は不可能。しかし、例え、これから
40年間十分な専門家が集められたとしても、日本も世界も変わってしまうかも知れない
1つの問題がある。それは、4号機だ、と指摘する。
半壊状態の4号機の4階には使用済み燃料プールに、約1300本の
使用済み燃料棒があり、その上の5階には新しい燃料棒が保管されている。
非常に重い機械類も置いてあるため、建物自体がこれまでの地震で弱体化している
ため、もう一度地震がくれば、、崩壊する。
そうすれば、新たな臨界が起こる。この臨界が青空のもとで起きれば、
日本にとっては、致命的なものとなるだろう。
放射能は、すぐに致死量に達し、原発サイトで働くことは不可能となる。
そうすれば、1、2、3、5、6号機は、すべて抑制できなくなり、
まさに、この世の終わりとなってしまうだろう。
地震学者の島村英紀氏によると、最近の地震データから、地震時の最大加速度は
従来考えられている 500~600ガルではなく、4000ガルにも達している。
現在の原子炉の耐震設計は、最大でも600ガルであり、東電は4000ガルに
対しては、何もしていない。また、ほとんどその耐震設計も不可能だろう、という。
福島現地の東電責任者も、建物に梁(はり:簡単に言えば、つっかえ棒)を取り付けて
補強したというが、4000ガルで持つか?については、だんまりだった。
ナカ氏の最後の言葉は印象的だ。
『これが、やってきたことの結果だ。この結果を人類は、ちゃんと知るべきだと思う』
『一緒に未来の政策をつくっていくことができるように』
独ZDFハーノ記者へのインタビュー