自民党は、日本の憲法改正要件は、諸外国の中で、とりわけ厳しいと、喧伝している。
実際は、どうなのか、本日の東京新聞に国際比較の表があったので、
これをわかりやすく表にしたものが、下表だ。
2/3以上条項 |
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日本 |
○ |
米国 |
○ |
フランス |
△(3/5以上) |
ドイツ |
○ |
イタリア |
○ |
カナダ |
○ |
韓国 |
○ |
これを見ると、自民党のウソは一目瞭然だ。
日本国憲法の2/3改正要件(憲法第96条)
『第九十六条 この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、
国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。
この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、
その過半数の賛成を必要とする。』
は、国際的に見ても、標準的なものだ。
これも、実は、そのはずで、日本国憲法は、第二次大戦直後、連合軍(主に米国)
主導で、二度と戦争を起こさせない、世界でもトップレベルの平和憲法として
作成されたものなので、その考え方の基本には、欧米の民主主義の哲学が脈々と
横たわっているために、欧米の憲法の考え方に共通するところがあるわけだ。
しかも欧米民主主義は、多くの血を見る闘いを伴った長い歴史の末に勝ち取られて
きたものであるため、権力者の横暴許さずといった真の意味での主権在民を旨とする
憲法に対する欧米における認識の重さには、島国・短期間民主主義の歴史しか
持たない日本自民党の持つ認識と比較したとき、雲泥の差がある、といわざるを得ない。
日本国憲法は、国民大衆を権力者から守る大切な防波堤であり、安易に扱うべき
ものではない、世界的にも極めて神聖かつ貴重な存在なのだ。
したがって、復古祈願権力者の自民党の思い通りに手をつけさせてはならない。
国際社会もまた、これを許さないだろう。
東京新聞(2013/4/13)