いつになったら目覚めるのかな?

いわゆる【骨太の方針】(経済財政運営と改革の基本方針2020 について 令和2年7月 17 日 閣議決 定)に関する各メディアの論調を見てみましたが、相変わらずですね。また誤解もしているようです。

 

やはり、誤解とともに、いまだに過ちを犯している点は、この【骨太の方針】を評して

 

財政健全化に向けた記載が大幅に減り、2025年度までの国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する政府目標を明記しなかった。基礎的財政収支の赤字幅はさらに広がり、黒字化目標の達成は事実上、不可能。財政再建がなおざりになっている。

 

として『際限なき予算膨張の懸念』と心配しています。

 

この誤解というのは、プライマリーバランスの黒字化目標が明記されなくなった、という点ですが、これは、実は、依然として活きているので、これがなくなった、というのが、誤解なのです。先にリンクを張った【骨太の方針】の目次の最下欄の囲み枠内の最後に

 

「経済財政運営と改革の基本方針 2019」(令和元年6月 21 日閣議決定)のうち、本基本方針に記載が無い項目についても、引き続き着実に実施する。

 

と書かれているので、政府の緊縮方針に変わりはないので、ご安心ください、ということです。

 

だから、この【骨太の方針】のあちこちに、【民間の活用】と言って、PPPとか、PFIなどの横文字が並んでおります。

 

メディアの皆さんは、政府会計の基礎知識の勉強が足りない、といいますか、簿記3級の知識もないのか、と、大変情けなく思います。

 

単純な会計の仕訳という事実、すなわち、

 

政府の支出 ⇒ 民間の貯蓄

 

がお分かりでない、ということです。
この辺の詳細は、右上のメニューからも見れますが、本ブログの【簿記3級の知識でMMTの基本がわかる】にありますので、ご参照ください。

 

これで、メディアの皆さんは、

 

日本は、借金大国となって、破綻してしまう

 

と、いまだに本気で心配しているわけです。

 

このデフレの時代に、新型コロナの打撃も加わって、今年の日本のGDPは2~3割も減少すると言われていますが、少なくともGDP減少分だけは、通貨を発行して民間に放出して経済を立て直さないと、いよいよ、日本は落ちぶれ、はては、中国資本の餌食となる、という未来が見えないのでしょうか。

 

財政再建の意味がまったく分かってない、ということですね。

 

ちなみに、国債残高とは、これまでに、政府が民間に放出してきた通貨の累積残高を示すもので、それだけのことです。

 

これをすべて、返済するとしたら、どうなるのでしょうか?

 

政府は民間から税金として、返済分を徴収して、その徴収した通貨を国債保有者に返済することになります。

 

今の国債等の保有者別内訳(令和2年3月末(速報))から見ると、最大の保有者は、日本銀行(約50%)、次に、生損保等(21%)、銀行等(14%)、年金等(7%)と続きますが、これだけで、約92%になります。

 

つまり、民間から吸い上げた通貨の大半が、金融機関に集中することになって、それ以外の企業や国民が貧困化する、と言うことになります。すなわち、簡単に言えば、世の中を流通する通貨がほぼ消滅するので、日本経済は、破綻します。

 

何も問題を起こさない国債の返済法は、すべての国債を日本銀行が買い取ることです。今でさえ、半分も買い取っていて、インフレ率2%も達成できていないんですから、残りの半分すべて買ったとしても、何も問題は起きないと言えます。

 

あるいは、ほとんどの国債が、金融機関保有なので、返済しなくてもいいでしょう。どちらにしても、まったく心配はいらないわけです。

 

なお、日本銀行保有の国債は、日本銀行は政府の子会社なので、債権、債務は相殺されるので、返済の必要は、ありません。

 

なお、日本銀行保有の国債については、日本銀行は政府の子会社なので債権、債務は相殺されるので返済の必要はありません。

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