台風15号被害の復旧ついて岸田政調会長が政府に早急に対応するよう求めたが、これに対する政府の回答がお粗末だ。
政府は、緊急管理体制の見直しを含めて早急に対応したい、というような、中身のない、被災者にとっては、何の得にもならない、つまり、金は一切出さないという無意味な回答だった。
こうして復旧を個人事業者に任せっぱなしにしていたら、例えば、養鶏業者も廃業に追い込まれるように、日本の地域産業は、台風や、豪雨のたびに、次々と廃業に追い込まれ、いよいよ貧乏国へと転落していくばかりだ。
政府は、何のためにあるのだ。本当に日本国民の生活安定・向上のためにあるのか。
いや、昭和時代から現代までの税制の変遷を見ると、明らかに一部の富裕層や悪徳政治家のためにあることがわかる。
消費税は、昭和時代にはなかった。そのかわり、昭和時代には、所得税の課税率が、所得が高額になるにしたがって高率となる、いわゆる累進課税体系を取っており、しかも、その体系は理想的な形をしていた。その時の最高所得レベルの富裕層の所得税率は住民税を含めて93%もあった。このような理想的な累進課税体系であったため、富裕層から多額の税金収入がまかなえたので、消費税がなくても、政府予算の収入が十分まかなえたのだ。
昭和時代の末期に、その富裕層の所得税率を大幅に下げようという動きが始まり、国民の知らない間に、高額所得層の税率がどんどん下げられ、1989年には65%に下げられたが、この時、消費税が3%で導入された。さらに1997年に消費税を5%に増税したが、その2年後の1999年には、とうとう50%にまで、半減してしまい、その穴埋めには消費税増税が強行されたのだ。
財務省『消費税引き上げの理由』のデマ!参照
その結果、いまや、税収のトップが消費税になってしまった。
世界の動きと日本の針路(図3,4)参照
政治の方向を大転換しなければいけない。
今回の千葉災害は、明日の我が身であることを覚悟しなければならない。
これを回避するためには、次の2つのか方法しかない。
1)格差是正:消費税なき昭和時代の富裕層から多く徴収できた累進課税率体系の復活
2)自然災害の復旧:全額公費負担とする。その財源は国債発行による。